むかし、むかし、1980年代、世の中はバブル経済と呼ばれていて、働けばお金がジャブジャブ入ってくる時代があった。
まぎれもない日本での話。そんな時代に私は1歳~11歳まで育っていた。
街のクリーニング屋さんに勤めていた父親の給料が40万円だったというから、経済の好循環(こうじゅんかん)がされていたのであろう。
そんな日本では、空前のおまけブーム。
ロッテというチョコレートメーカーがウェハースチョコにシールをつけたらそれがヒットしてたり、そのウェハースチョコがシールだけ抜き取られて大量に捨てられていたり。
あまりにも人気だったので、販売店ではウェハースチョコは3個までという縛りがあった。
(商品名・ビックリマンチョコ)
一方、ジュースの世界では。
飲料メーカーと言えば、コカ・コーラ社が、プルタブ(プルトップ、昔は、取り外しができていた)に点数を印字し、それを集めてハガキサイズの台紙に貼り付けて、街の販売店に持っていくと、ミッキーマウスのグラスと交換してくれるというキャンペーンをしていた。
そのミッキーさんのグラスは、テレビCM(コマーシャル)でもガンガンとPR(プロモーション活動)されていたので、ワタナベ少年(当時小学生だった)は、1日1本コカ・コーラ社のジュースを飲むということと、家族総出(かぞくそうで)で残りの足りない点数のジュースを飲み干し締め切りに間に合わせて、まちの青木商店という酒屋さんに貯まった点数の台紙を持っていき、グラスと交換してもらっていた。
しかも毎年(まいとし)。
いまでは、そのグラスも想い出にしか残っていないが、フルーツ系の味の炭酸飲料の青りんご味が流行った時には、確かに美味しいのだが、毎日飲んでた僕は、もう無理と泣き出して、そのキャンペーンでグラスを貰うのは辞めることにしたんだ。青りんご味は、美味しいのだが、毎日飲むと飽きてしまった。
(商品名・ファンタ)
そして、プリンの世界では。
不二家(フジヤ)のペコちゃんプリンというものがあり、ペコちゃんというキャラクターがコーヒーカップに印字されていて、そのコーヒーカップが容器の変わりとなり、プリンが販売されていた時期があり、我が家にはペコちゃんのコーヒーカップがたくさんあった。一時期復刻されて、不二家の店頭で売られていたのは2010年頃。僕は働いた給料日に、不二家に行ってペコちゃんプリンを購入いていた記憶がある。
いま、語ったおまけ商品は、メルカリ等でも高値で取引されているくらいなので、たまに眺めては、金額の高さに「い~らね」(いらない)と思ってしまうのは僕だけか。