最近のコロッケの価格を知っているかい?100円程度しないか?20世紀の後半(1980~1999)はコロッケは1枚50円だった。
このリーズナブルな価格の感覚で、昔務めていた法人の理事長と口論になったことがある。
理事長 『コロッケは、おかずにならない!おやつだよ。』
ワタナベ『コロッケは、おかずでもあり、おやつでもありますって!』
理事長 『コロッケはおやつでしか食べたことがない!』
ワタナベ『僕は、コロッケはおかずとしても食べてましたし、おやつとしても食べてました!』
まあ、この話は育った環境によるものであり、どちらが正しいとも言い切れないのだが、ワタナベ論を言うと
昔、僕が小学生の時に、お母さんと精肉店にお買い物に行くと、コロッケを家族人数分×2枚と『手持ちで2枚』を買ってくれて、駐車場の車の中で『内緒のおやつ』として手に持った2枚のコロッケをよく食べさせてくれた。
だから、理事長、コロッケはおかずでもあり、おやつでもあるんですよ。と、天国の理事長に今、言いたい。
冒頭のコロッケ1枚50円、なんでそんなに安いの、美味しいの?というお話をついでにしよう。
地域の元精肉屋さんに聞いた話なので、どこでも一緒ではないが、だいたいこれが定説なのである。
牛肉の切り身や余ったミンチ肉と、市場(いちば)で仕入れてきたジャガイモを使用し、1週間分くらい大量に作り置き冷凍し、精肉の際に余ったラードを使用し揚げているので、コストパフォーマンスがよく、主婦がコロッケを目当てにお買い物をしに来てくれて、たまにおいしいお肉を買ってくれるから実現できる価格だった。
ただ、お肉屋さんの諸事情もあり、現在の100円がスーパーでの定番の価格になっている。
懐かしい精肉屋も店じまいになってしまったところが多く、いつか母親を車の助手席に乗せて、精肉屋さんに車を横付けして、『母さん、内緒のおやつだよ』という親孝行を実践してみたかったものだ。
そして、かつて2枚食卓に並んでいたコロッケも、少しサイズが大きくなり1枚しか並ばない。