小説はお好きですか?
現代社会の忙しさや慌ただしさや雑多にあるメディアの影響で、媒体としての本との付き合いが、なかなか薄くなってきた。
でも、僕は基本、音楽とラジオを聴くのが生活の基盤で、小説を読むのが少年時代からの趣味なので、コトバでココロを洗い流して欲しいときには小説を読む。
本棚というものは、持たずにたくさんCDの入る棚を所有しているので、あまり本はかき集めないし、積読(つんどく)もしないタイプで、さくさく小説の最初から最後まで気になって一気読みするくらい。
ワタナベミツテルにとって、小説とは。
『他人の人生ストーリーを垣間(かいま)見ることのできるもの。』
人生やライフステージの冒険の書みたいなのは、あんまり読んでこなかったけど、恋愛小説が好きで、青春時代は恋愛小説に被(かぶ)れていた。
普通に、恋人もいたのだけど、その恋人との行く先は、成り行きだと思っていたし、他人の恋愛ストーリーを垣間(かいま)見ることができるので、好きだった。
生涯この先、他の作家さんにココロが移らないかぎり、僕は少しだけ先輩にあたる年齢の狗飼恭子(いぬかいきょうこ)さんの作品を読み漁る。
いぬかいきょうこ、とキーボードで叩いて、狗飼恭子と出るくらい有名だけど、高校在学中から、『月刊カドカワ』という雑誌に作品を発表し続けていた恋愛ものを得意とした小説家であり、エッセイストであり、現在は恋愛映画の脚本家として活躍することが多い。
脚本家としてのほうが、お茶の間や映画スクリーンになじみがあるので、以下に作品を羅列する。
短編映画『ストロベリーフィールド』堀江慶監督、スローラーナー、2003年
映画『天国の本屋〜恋火』篠原哲雄監督との共同脚本、松久淳と田中渉の共著原作、松竹、2004年
映画『ストロベリーショートケイクス』矢崎仁司監督、魚喃キリコ原作、アップリンク、キュービカル・エンタテインメント、2006年
短編WEBシネマ『大安吉日 – ウェイバックマシン(2006年2月14日アーカイブ分)』矢崎仁司監督との共同脚本、短編.jp、2006年
映画『未来予想図 〜ア・イ・シ・テ・ルのサイン〜』蝶野博監督、松竹、2007
映画『七夜待』河瀬直美監督、2008年
映画『スイートリトルライズ』矢崎仁司監督、ブロードメディア・スタジオ会社、2010年
映画『百瀬、こっちを向いて。』耶雲哉治監督、スールキートス、2014年
映画『天使のいる図書館』、2017年
映画『風の電話』(第70回ベルリン国際映画祭国際審査員特別賞)、ブロードメディア・スタジオ、諏訪敦彦監督、2020年
ドラマ『竹内涼真の撮休』第2話、内田英治監督、WOWOW、2020年
たぶん、『天国の本屋~恋火』や『ストロベリーショートケイクス』、『未来予想図 〜ア・イ・シ・テ・ルのサイン〜』という人気の出た作品ならご存じの方も多いはず。
この夏は、たくさんの恋愛小説で、他人の恋愛ストーリーを垣間(かいま)見るぞと。