【ワタナベミツテルのたまごっち育児日記】Days-9 令和のたまごっちブーム考察(2025年4月23日・記)


今回は、たまごっち育児日記という枠(わく)を超え、ジャーナリズムな感じで、たまごっちの初期ブームと、今回の令和のたまごっちブームの経緯(けいい)を語りたくなった

第一章:初代たまごっち:90年代を席巻(せっけん)!たまごっちフィーバーはなぜ起きた?

時代はまさにデジタルペットブーム。たまごっち登場の背景

1990年代後半、街にはルーズソックスを履(は)きこなし、ポケベル(ポケットベル)を片手に持つ女子高生で溢(あふ)れていた。そんな中、僕は男子高校生(芸人のオードリーさんと同じ世代)であった。

そんな時代、人々の関心は新しいテクノロジーと、癒(いや)しを求めるペットに向けられていた。

振り返れば、犬や猫といった動物たちを飼うことが改めて注目され、一方で、小型の液晶画面で手軽に遊べるゲーム機も若者を中心に大流行していた。

そんな二つのトレンドが融合(ゆうごう)して生まれたのが、手のひらサイズのデジタルペット「たまごっち」である。

「たまごっち」という名前は、「たまご」と「ウォッチ(時計)」を組み合わせたもので、その名の通り、卵型の可愛らしいフォルムの電子玩具として、1996年11月23日に発売された。

ボールチェーンが付いており、カバンなどにつけて持ち歩ける手軽さも、当時の女子高生たちの心(ハート)を掴(つか)んだ大きな要因であった。

女子高生たちの間で爆発的人気!その理由を徹底分析

バンダイが当初から主なターゲットとしていたのは、まさに流行の最先端を行く女子高生たちであった。

渋谷などの街頭で女子高生にアンケートを実施し、彼女たちの意見をデザインに取り入れたというエピソードからも、その戦略が伺(うかが)える。その結果、たまごっちは瞬(またた)く間に彼女たちの間で大人気となり、通学グッズの定番アイテムの一つとして定着していった。

たまごっちの魅力は、その手軽さだけではない。

画面の中のキャラクターは、お腹が空いたり、遊びたくなったりすると、可愛らしい音で飼い主を呼び出す。また、トイレの世話を怠(おこた)ると病気になってしまうなど、まるで生きているかのようなリアクションが、ユーザーの愛着を育(はぐく)んでいった。

この、世話をすることでキャラクターが変化していくというワクワク感も、多くの人々を夢中にさせた理由の一つである。さらに、1990年代のバブル崩壊後、世の中全体が少し沈んでいた時期でもあり、たまごっちのような手軽で明るいエンターテイメントが、人々の心を癒し、活気を与えた。

「たまごっちロス」って何?社会現象を巻き起こした熱狂(ねっきょう)

たまごっちは、最終的には「まめっち」や「くちぱっち」といった様々な個性的なキャラクターへと成長する。しかし、その世話を怠ったり、寿命が尽きたりすると、突然、天に召されてしまうこともある。この予期せぬ別れに、「たまごっちロス」と呼ばれる一種の喪失感(そうしつかん)を覚える人が続出(ぞくしゅつ)したと言われている。この「ロス」という言葉が生まれるほど、多くの人がたまごっちに感情移入し、真剣に世話をしていた証拠(しょうこ)である。

1997年頃を中心に、たまごっちの人気はまさに爆発的で、社会現象と呼ぶにふさわしいほどの熱狂ぶりであった。当初のターゲットだった女子高生だけでなく、口コミでその人気は瞬く間に広がり、メディアもこぞってこの現象を取り上げた。お店に入荷したという情報を聞きつけた人々が、深夜から徹夜で列を作る光景が連日ニュースで報道され、さらに人気に拍車がかかった。店頭から商品が消え、入手困難な状況が続いたことで、その希少価値(きしょうかち)は高まり、特に白いデザインのたまごっちは「レア」として、なんと数万円もの高値(たかね)で取引されることもあった。

価格帯やデザインも当時の流行を反映?

たまごっちの当時の販売価格は約1980円であった。この価格帯は、女子高生を中心としたターゲット層にとって、比較的手の届きやすい金額であった。可愛らしい見た目と手頃な価格が、彼女たちの間で口コミで広がり、爆発的な人気に繋がった。

デザインも、当時の流行をしっかりと捉(とら)えていた。手のひらに収まるコンパクトな卵型で、パステルカラーを中心とした可愛らしい色合い、そしてカバンなどに簡単に取り付けられるボールチェーン。このデザインは、渋谷の街頭で女子高生にアンケートを実施して決定されたとも言われており、まさに当時の彼女たちの「可愛い」という感覚に合致(がっち)していた。手軽に持ち運べ、いつでもどこでも世話ができるという点も、忙しい女子高生たちのライフスタイルに合っていたと言える。

第二章:時を超えて再びブーム!なぜ今、たまごっちがアツいのか?

Z世代に刺(さ)さる「Y2K」の波!たまごっちがファッションアイコンに?

そして、ときは流れ令和の時代となった。まさか、あのたまごっちが再びブームになるとは、当時は誰も予想しなかっただろう

特に、Z世代と呼ばれる若い世代(1990年代後半から2010年代前半に生まれた世代)を中心に、1990年代後半から2000年代初頭にかけて流行したファッションやカルチャー「Y2K」がリバイバルしており、その影響で、当時を象徴するアイテムの一つであったたまごっちが再び注目を集めている。

そして、驚くべきはたまごっちが今や「ファッションたまごっち」として再評価されていることである。

世界的なファッション雑誌「VOGUE」にも紹介され、今最も注目されているアクセサリーブランドの一つとしても認識されているほどである。世界的なトップモデルであるベラ・ハディットや、アメリカの人気ラッパーであるコイ・リレイ、エイサップ・ロッキーといった著名人(ちょめいじん)たちが、アップサイクルされたたまごっちを自身のファッションに取り入れていることも、このトレンドを後押(あとお)ししている。日本では、Z世代に人気のタレントであるあのちゃんやkemioさんを起用したCMが話題になるなど若い世代へのアプローチも積極的(せっきょくてき)に行われている

進化を遂(と)げた最新機種!昔のたまごっちとはココが違う!

もちろん、ただ懐かしいだけでなく、現代のたまごっちは大きく進化を遂げている。オリジナルの可愛らしいドット絵のキャラクターはそのままに、画面はカラーになり、スマートフォンアプリとの連携(れんけい)も可能になった。昔のたまごっちでは考えられなかった、家からお出かけしたり、カラフルな風船で誕生日を祝ったり、旅行に行ったりといったイベントも楽しめるようになった。さらには、たまごっち同士が結婚して子供を育て、その子供が成長して新しい家族を作るという、より複雑なライフサイクルも体験できるようになった。ペットをホテルや保育所に預ける機能まで搭載(とうさい)されているとは、驚きである。

しかし、機能が進化しても、たまごっちが大切にしているコアな世界観は変わっていない。それは「生き物を育てる」という本質的(ほんしつてき)な面白さである。この変わらない魅力と、時代のニーズに合わせた進化こそが、たまごっちが長きにわたり愛され続けている理由であろう。赤外線通信機能やカラー液晶、Bluetoothによるアプリ連携、そして最新機種ではWi-Fi機能まで搭載され、世界中のユーザーと繋がれる「Tamaverse」というメタバース空間まで登場している。

あの頃の思い出が蘇(よみがえ)る!ノスタルジー効果は絶大!?

1990年代にたまごっちで遊んだ世代にとって、今回の再ブームはまさに青春時代の思い出が蘇る体験であろう。スミソニアン誌の分析によると、かつて授業中にこっそりたまごっちで遊んで先生に叱(しか)られた経験を持つ大人たちが、今になってそのノスタルジーに惹(ひ)かれているのではないかということである。2024年には、初代たまごっちとその進化版である「新種発見!! たまごっち」の海外版デザインが復刻(ふっこく)されるなど、ノスタルジーを前面に押し出したマーケティング戦略も展開(てんかい)されている。

実際に、「たまごっち」というキーワードで検索するユーザーの年齢層を見てみると、40代が最も多いというデータもある。これは、まさに初代ブームをリアルタイムで体験した世代である。彼らは、子供の頃の思い出を再び体験したいという気持ちや、自分の子供たちに当時のブームを伝えたいという思いから、たまごっちを購入しているのかもしれない。

コラボ連発!新たなファン層を獲得する戦略

今回のたまごっちの再ブームを語る上で欠(か)かせないのが様々なアーティストやブランドとの積極的なコラボレーションである。高級子供服ブランド「ナルミヤ」とのコラボレーションでは、期間限定のポップアップストアに行列ができるほどの盛況(せいきょう)を見せた。また、グローバルアーティスト「XG」のメンバーがデザインした特別モデルや、「Stray Kids」のオリジナルキャラクター「SKZOO」とのコラボレーションは、ファンの所有欲を刺激(しげき)し、「推しとおそろい」を楽しめる要素が、懐かしさとともに新たな価値を生み出している。

さらに、Z世代に人気のNiziUやあのちゃん、kemioさんといったタレントとのコラボレーションも、新たなファン層の開拓に大きく貢献(こうけん)している。最近では、チロルチョコや傘ブランドのWpc.といった意外な企業とのコラボレーションも話題を呼んでおり、たまごっちの可能性はますます広がっている

第三章:数えてみた!たまごっちブーム、これまで何回あった?

初代たまごっちブーム:まさに社会現象!

たまごっちの歴史を振り返ると、まず特筆(とくひつ)すべきは1996年~1998年頃に起こった第一次ブームであろう。手のひらサイズの卵型デジタルペットという斬新(ざんしん)なコンセプトは、特に女子高生を中心に爆発的な人気を博(はく)し、社会現象とまで言われた。お店には連日長蛇(ちょうだ)の列ができ、入手困難な状況が続くなど、まさに日本中がたまごっちに夢中になった時代であった。

かえってきた!たまごっちプラス:通信機能で再び人気に火がつく

そして、第一次ブームから数年後の2004年~2007年頃、たまごっちは「かえってきた!たまごっちプラス」として復活し、第二次ブームを巻き起こした。この時、新たに追加された赤外線通信機能によって、友達のたまごっちと通信したり、ゲームをしたりすることができるようになり、主に小学生を中心に再び大きな人気を集めた。第一次ブームほどの熱狂ではなかったものの、国内外で3000万個以上を売り上げる大ヒットとなった。

そして現代のブームは…何回目?

そして現在、2022年頃から再びたまごっちが注目を集めており、これは間違いなく第三次ブームと言えるだろう。Y2Kファッションのリバイバルや、かつてのブームを経験した世代のノスタルジー、そして進化した最新機種の魅力などが複合的(ふくごうてき)に作用し、幅広い世代に再び受け入れられている。

たまごっちブーム年表 (Tamagotchi Boom Timeline)

  • 1996年~1998年頃第一次ブーム (First Boom) – 初代たまごっち発売、社会現象
  • 2004年~2007年頃第二次ブーム (Second Boom) – 「かえってきた!たまごっちプラス」発売、小学生を中心に人気
  • 2022年頃~現在第三次ブーム (Third Boom) – Y2Kリバイバル、大人やZ世代を中心に人気

第四章:徹底比較!90年代ブームと現代ブーム、何が同じで何が違う?

ターゲット層の変化:子供から大人まで

第一次ブームの主なターゲット層は女子高生であったが、その人気は他の層にも広がった。第二次ブームでは、主に小学生を中心に受け入れられた。そして今回の第三次ブームでは、かつてのブームを経験した40代を中心とした大人たち、Y2Kファッションに敏感なZ世代、そしてもちろん、新しいもの好きの子供たちと、幅広い世代に支持されている

人気の理由:当時と今で変化はあった?

第一次ブームでは、何に育つかわからないワクワク感、こまめな世話が必要なこと、そして「たまごっちロス」という言葉が生まれるほどの感情移入が人気の理由であった。現代のブームでは、懐かしさ、Y2Kファッションのアイコンとしての側面(そくめん)、そしてコレクションアイテムとしての価値が加わっている。もちろん、進化した最新機種の豊富(ほうふ)な機能も、新たなファンを獲得する大きな要因となっている。

たまごっちがそれぞれの時代に与えた影響

第一次ブームは、まさに社会現象であり、「たまごっち狩り」という言葉まで生まれたほど、社会に大きなインパクトを与えた。街ではたまごっちを持つことが一種のステータスとなり、その人気は海を越え、海外でも大ブームとなった。現代のブームは、90年代のカルチャーを再評価する動きの中で、ファッションアイテムやブランドとしての地位を確立(かくりつ)しつつある。

第五章:未来予想!たまごっちはこれからどうなる?さらなるブームの可能性は?

玩具業界の動向から見るたまごっちの未来

現在の玩具業界では、レトロ玩具のリバイバル、デジタル技術の活用、そして大人向けの玩具「キダルト(kid and adult)」市場の成長が大きなトレンドとなっている。たまごっちは、まさにこれらのトレンドに合致しており、今後もその人気を維持、あるいはさらに拡大していく可能性を秘(ひ)めていると言えるだろう。

さらなる進化に期待!新しい機能やデザインは?

最新機種では、Wi-Fi機能による世界中のユーザーとの交流や、メタバース空間「Tamaverse」の登場など、常に新しい試(こころ)みがなされている。今後は、伝統工芸とのコラボレーションによるデザイン性の向上や、より個性豊かなキャラクターの育成など、さらなる進化が期待される。また、赤外線通信機能から始まったコミュニケーション機能は、今後ますます発展していくことだろう。

業界はどう見ている?

スミソニアン誌がその再流行を分析するなど、業界の専門家たちもたまごっちの動向に注目している。長年にわたり、時代に合わせて変化し続けてきたたまごっちのブランド力と、常に新しい遊びを提供しようとする姿勢は、今後も多くの人々を魅了し続けると予想される。

やっぱり面白い!たまごっちの魅力は永遠に不滅!?

90年代の熱狂、2000年代の復活、そして現代の再ブーム。たまごっちは、その時代ごとに異なる魅力で私たちを夢中にさせてきた。シンプルな育成ゲームでありながら、どこか憎めないキャラクターたち、そして世話をすることで生まれる愛着。テクノロジーは進化しても、この根源的(こんげんてき)な面白さは変わらないのではないだろうか。ひょっとしたら、近いうちに第四次ブームが来るかもしれない!その時はいったいどんな進化を遂げているのか、今から楽しみでならない!

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