Have you ever paid attention to the movement of your fingers when using your smartphone?
あなたは、スマホを触る時の指の動きを意識したことがありますか?
今、その指一本で、あなたは買い物をするだけでなく、自分の不要なモノを売ることができます。
この「売買の民主化」は、iPhoneとメルカリという二つの強力なイノベーションによって成し遂げられました。
この記事では、ECの主戦場がPCからスマホに変わり、「個人」が市場の主役となった激動の10年間を追います。
モバイルEC時代の幕開けと CtoC市場の大解放(2010年〜2019年)
①モバイルECと個人ECの台頭
2007年のiPhone発売は、EC市場をPCのデスクから手のひらの上へと解放しました。
これがモバイルEC時代の幕開けです。
2012年には、無料ASPカートのBASEなどが登場したことで、「お店を持つ」という敷居が劇的に下がりました。個人や小規模事業者が、気軽にEC市場に参入できるようになったのです。
2013年には、Yahoo!ショッピングの出店無料化など、各インターネットショッピングモール間の競争も激化。EC市場全体が、より多くのプレイヤーを受け入れる形へと変化しました。
②買い物マインドの多様化と二次流通の定着
この時代は、「買い物=新品を買う」という常識も打ち破られました。
2019年には、メルカリの急成長が、CtoC(個人間取引)を「マニアのオークション」から「日常の二次流通」へと変えました。スマホで写真を撮って3分で出品できる手軽さが、私たちの「不要なモノを売る」という行動を解放したのです。
さかのぼって2016年には、ZOZOTOWNの「ツケ払い」や、Amazon Payの普及は、決済方法を多様化。「欲しい」という衝動(探求マインド)を、より早く購入に結びつけるための仕組みが次々と生まれていきました。

この時期の進化により、私たちの消費行動は完全にマインドベースで使い分けられるようになりました。速さが欲しい時、探求したい時、安さが欲しい時。私たちは、無意識のうちに最適なECサイトを選んでいます。
次回、【インターネットショッピングの30年史③】では、この使い分けの構造を「EC消費マインド・マトリクス」として可視化し、さらに「価格破壊」という名の国際競争の脅威に迫ります。

前回の記事

合わせて読みたい!Amazonの仕組み。
