これは、ワタシの新連載エッセイである。名称は「パスタと共に去り行く。」という。
笑いは正義である。ただし、人を見下したような笑いをワタシは好まない。だからこそ、2025年のこの時期になって、世間を騒がせた「ミッチーサッチー騒動(1999年勃発)」を持ち出して解説などはしない。
このエッセイは、いつかワタナベミツテルが「オモシロ記事工場」を読み返した時、ワタシ自身で腸(はらわた)が煮えくり返るほどのオモシロさに満ちている――そんな伝説的な記事を書いて、それで世間をジャリジャリじゃらじゃら言わせてやろうという挑戦だ。誰にも迷惑はかけない約束のもと、ただひたすらに面白いことを綴り、「自己満足の記事でファンが増えました」という伝説を作る。
駄洒落(だじゃれ)を羅列(られつ)することはしない。滑(すべ)り倒すつもりも毛頭(もうとう)ない。一つの記事、一つの記事を丹精込めて書き上げ、「なるほど!」と誰かに言わせていく。これがワタシのルールだ。
このサイト(オモシロ記事工場)を立ち上げて、2年と5か月が経った。
タイトル「パスタと共に去り行く。」には、新人時代(2023年夏)の、壮大にして悲劇的な企画倒れの歴史が秘められている。
新人時代の当時は、「〇〇票から選ばれた、好きなパスタランキング20」を見て、本当においしいのか順位を付け直そうと試みた。まずランキング20位のパスタをレシピ通りに作ってみた。
言葉を選べばお口に合わず、口を悪く言えばクソ不味い。めげずに19位に挑戦し、カルディコーヒーファームなどでしか買えない調味料まで揃えたが、その味は20位よりもさらにクソ不味いという悲惨な結末だった。
あまりの不味さに「もう、お腹いっぱい」と独り言をつぶやいたことで、企画は頓挫(とんざ)。その時の下書き記事が2年間サーバーに放置されていたのだが、この連載を始めるにあたり、過去の遺産として削除した。
20位と19位が不味いのは当たり前という経験と失敗の記憶との決別、それこそが「パスタと共に去り行く。」、略して「パスとも。」の意味である。
ブロガーとしての心構えは持っているつもりだ。世界規模の膨大(ぼうだい)な辞書であるGoogle様のアドセンス広告を頂いている以上、誰の役にも立たない記事を書くつもりはない。
日々、貪欲に書き続け、「日本のオモシロサイト10選」のような形で誰かに紹介されることを目指す。わざわざ時間を割いて読んでいただく対価として、一笑いや二笑い、クスッという反応を引き出すために、磨きに磨きをかけた言葉で綴っていく。
つづく。